奇妙な夢を見た
奇妙な夢を見た。
俺が高校生になっていて教室にいる。
何故か火曜日の一限目。
さらに何故かHRが終わっても担任の利香子先生が居座っている。
火曜の一限は日本史だったはず。
黒板横の時間割表を見てみると、火曜の一限の場所に何故か「理科」と書かれた紙が貼られていた。
ちなみに利香子先生の担当は数学である。
何故か眼鏡に白衣という姿だが、下はいつものタイトミニである。
はっきり言って年頃の高校生には目の毒だ。
後ろで曖昧な笑みを浮かべている雅史に向かって俺は言ってやった。
「物理とか化学ならともかく高校生にもなって理科ってなんだよ。利香子先生の理科ってダジャレか? 理解出来ない」
すると黒板に何かの公式を書いていた利香子先生がお腹を押さえてズルズル崩れ落ちた。
「クックックックッ……利香子の理科は理解出来ない……クックックックックッ……」
なんか不気味な笑いを吐き出している。
ようやく笑いが治まったのか立ち上がって振り向いた利香子先生が眼鏡をキラリと光らせて口を開いた。
「山田くん、斎田君の座布団全部持って行って」
「それだけ受けといて全部没シュートかよ、つうかこのクラスに山田はいねえよ!!」
思わず叫び返す俺。
「そこにいるじゃない」
さらに言い返す利香子先生はクラスで唯一スポーツ刈りだった和田を指差した。
「いや、僕、和田です」
小声で抗議するスポーツ刈りだけど全然スポーツとは縁がなさそうな和田。
「何、言ってんの。えなりくんみたいな顔したあなた以外、山田くんはいないわよ」
「いや、えなりくんと山田くんは別人だし」
弱々しく反論する和田。
しかしその言葉に利香子先生はショックを受けたようだ。
「そんな……『山田くん』ってえなりくんの芸名じゃないの?」
「「「「「「なんでやねん!」」」」」」
奇しくもクラス全員がはもった。
利香子先生はよろよろと後ずさると黒板にぶつかるとずるずると崩れ落ちた。
一番前の席の山崎がデジカメを取り出してフラッシュをたく。
くそっ、あの位置からだと先生のパ……
「何してんねん! セクハラやで!」
山崎の隣の委員長がデジカメを没収する。
「お慈悲を~」
何故かボイスチェンジャーをかけたような高い声をあげながら委員長に取りすがる山崎。
やはり一番前の席の仁科が先生に駆け寄って自分のストールでタイトミニの下を隠してやる。
余計なことを。
突然、大きく目を見開いた先生の口から「キューティーハニー」の歌が流れ出したところで目が覚めた。
ちなみに「キューティーハニー」の歌はめざまし代わりに使っている携帯から流れていた。
それから夢の中の利香子先生以下高校のクラスメイトは全員架空の人物で実在の俺の高校時代の知り合いとは一切関係がない。
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