ニセモノは本物を越えられるか?
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イスカリオテ (電撃文庫 さ 10-5)
著者:三田 誠 |
「レンタルマギカ」の三田誠さんの新シリーズ。
牢獄でどん底の生活を強いられていた主人公は自由と大金の引き替えに一年だけ死んだ双子の兄のふりをしてほしいと頼まれ四ヶ月の訓練の末、九瀬イザヤとして御陵市へと連れてこられた。
しかしそこは七つの大罪を具現化した「獣(ベスティア)」と戦うために用意された都市。
イザヤを兄と慕う少女・玻璃。
「獣」に唯一対抗出来る断罪衣を扱うことが出来る銀髪の人形ウェノム。
そしてそのウェノムを唯一扱うことが出来るのが九瀬諫也のはずだった。
諫也の代わりにウェノムと共に「獣」と戦うことを強いられるイザヤ。
ウェノムはイザヤをニセモノと知りつつも断罪衣を起動することに成功する。
しかしそれは始まりにすぎなかった。
イザヤは果たして一年間を無事に過ごすことが出来るのか。
御陵市の設定はエヴァの第三新東京市に似ているが、住んでいる人の大半には「獣」のことをまったく知らされていないところがおもしろい。
断罪衣の発動条件に敬虔な信者の無意識の思念が一定量必要なので、そのために集められたのが御陵市の住人です。
「獣」なんて物騒なものの存在を知ってまで居続けてくれる住人はそうそういないから、宗教テロに備えた避難訓練で誤魔化している。
最初の「獣」が聖都を滅ぼした事件も公式発表はテロリストが核兵器を使ったということにされているので、住民達も何の不思議も感じてないらしい。
これから戦いは激しさを増しそうなのでどこまでこの嘘が通るか。
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