キレイにはキレイなりの罠がある
昔むか~し、ある所にAさんというアニメヲタクが住んでおった。
彼は子供の頃に春夏冬の休みにテレビでよく放映されていた『太陽の王子 ホルスの大冒険』が大好きじゃった。
そして大人になったAさんの元に『太陽の王子 ホルスの大冒険』がレーザーディスクで出るという知らせが届いた。
Aさんは喜び勇んで予約を入れて今や遅しと発売を心待ちにしていたそうな。
そしてAさんはようやく手に入れた『太陽の王子 ホルスの大冒険』を観た途端愕然としました。
自分が記憶している『太陽の王子 ホルスの大冒険』とは色遣いが全然、違っているのである。
Aさんの記憶ではもっと淡い色調のものだったはずなのに、原色バリバリの派手な色調になっていたのです。
それもそのはず、レーザーディスクは現存するマスターから作られましたが、Aさんがいつもテレビで観ていたのは何度も繰り返し放映されたおかげでフィルムが退色してしまったものだったのです。
しかしAさんはめげません。
大手量販店に行って何種類ものパンストを買ってきたのです。
そしてレーザーディスクを再生しながら、パンストをとっかえひっかえして被ります。
パンスト越しに観た映像が、昔観たテレビの色調を再現してくれるのです。
そして苦労の末ようやく、ベストなパンストと巡り会ったのです。
Aさんは『太陽の王子 ホルスの大冒険』を観る時はかならずそのパンストを被って観るようになったそうな。
というような冗談を昔、聞かされた。
今ならテレビの色調調整では再現出来なかったのかとつっこみたいところだが、そういうものでもないんだろうな。
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