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真夜中の電話

101028denwa

 夜中に電話(注1がかかってきた。
小学校時代からの友人だが、もう20年以上、会ってないやつだ。(注2
近所の喫茶店(注3で待ち合わせることにして、実家を出る。
友人は先に来ていたので、俺もコーヒーを注文して昔話に興じる。
すると電話の鳴る音がする。
ずっと鳴り続けているので、ふとカウンターを見たらいつの間にかマスターが居なくなっていた。
仕方がないのでピンクの電話に出てみるがベルは鳴りやまない。
ふと友人を見ると唇をブルブルと震わせている。
お前の口真似かよ!
とつっこんだところで目が覚めた。
しかし電話のベルは現実でも聞こえ続けている。
取り壊しが決まった隣家の方からだ。
時計を見るとまだ11時前。
布団に入ってからまだ1時間も経ってない。
しばらく布団を被って眠ろうとしていたが、電話のベルは鳴り続けていてどうにも気になる。
「母さん、電話だ。また岡が電話をかけてきた」
と宗方コーチごっこをしてみるが、気は紛れない。
家電の着信音に聞こえるが、誰か工事の人が携帯を忘れてどこにいったか探すのにかけているのだろうかと思ったが、それにしても長い。
ついに我慢しきれなくなって外へ出てみる。
すると電話の音は隣家ではなく、さらに向こうの方から聞こえる。
音を頼りに歩いていくと、隣のブロックにある小さな町工場へ行き当たった。
工場なので夜は誰もいない。
何でこんなところでずっと電話が鳴っているんだ?
1.誰かの嫌がらせ(でも工場には誰もいないから近隣への嫌がらせだよな)
2.なんかのはずみに工場への短縮ボタンを押したのだが気付いてない。
空き家になっている隣家と違い、当然、鍵も掛かっているし電話を取ることも出来ない。
放置するしかないのか。
それとも警察へ電話してみるか。
考えながら実家へ帰って、もう一度布団に入ったら電話の音が止んだ。
これでやっと眠れそうだ。

注1……実家の電話は古い電話ではないが、夢の中ではこんなイメージだった。
注2……仕事の都合で遠方に行ってから疎遠になってしまい、前の同窓会で会ったきり。
注3……後になってとっくに潰れていたことを思い出した。マスターの顔すら憶えていない。

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