群像劇は好きだ
バベル (電撃文庫)
著者:中田 明 |
国家としてジリ貧になっている日本が、起死回生を賭けて主催した世界平和会議が開かれようとしていた。
一方で、地下街のギャング組織のNo.1とNo.2の跡継ぎが結婚して、組織の合併が予定されていた。
ところが会議で英国女王に献上されるはずだった国宝・肺魚が盗まれ、No.2のギャング組織フー一家の一人娘スーシャンが誘拐される。
どちらもタイムリミットは翌朝9時。
スーシャンを誘拐されて窮地に立った護衛役のチェン。
友人で元フー一家のシュンペータは、大野財閥の令嬢で凄腕ハッカーのユリと共に事件の真相に迫る。
治安局から肺魚盗難事件の調査を依頼された名探偵ロギーは、最有力の容疑者・怪盗ドリーを訪ねるが、強固なアリバイを提示され、逆にドリーから、大事にしていたキリスト像が何者かに盗まれたので取り返してほしいと依頼される。
また女王陛下の前で大失態をして窮地に立たされた治安官のリズは、何とか知事を見返してやろうと肺魚盗難事件に首をつっこむ。
という感じで2つの事件が同時進行しつつ情報が錯綜するという群像劇。
他にも魅力的な登場人物が、いろいろと出てきて最後まで飽きない。
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