ミステリーとしては残念
小説を読んでいて、登場人物のセリフが声優の声で脳内再生される現象がたまにある。
これもそんな感じで、貴族デザイナーのエドガーは池田秀一、鍛冶屋のピーターは何故か立木文彦だった。
肝心の仕立て屋のジェレミーは、特に誰の声でもないのだが。
物語は19世紀末のロンドン。
突然、男が燃えて死ぬという事件が連続する。
一方、ジェレミーの店に客としてやってきた富豪から、記憶喪失のメイドを雇っているのだが、彼女は17世紀の魔女狩りで死んだ魔女の記憶を持っていると聞かされる。
まぁ、このあらすじで行くと、魔女のふりをしたメイドが犯人で、人体発火は科学的なトリックかと思うのだが、結末はかなり残念である。
確かに科学的な知識に基づくトリックだが、トリックと言うより出来の悪い手品みたいな感じだった。
ミステリーはミステリーでも、推理物を期待するとはずれである。
しかし、物語の雰囲気は良い。
霧と煤にまみれた19世紀末のロンドンという、昔ながらの職人と産業革命による大量生産品が入り交じる雰囲気とか、地下鉄とか。
結局、地下鉄は本筋とは関係なかったが。
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